2010年8月1日日曜日

レ・セゾン(帝国ホテル)のぶりぶりオマール&あわびで失神

帝国ホテルメインダイニング「レ・セゾン」に、
ミシュランの星が三っつついていないこと、
食べログなどで「料理が古臭い」と書かれていること、
あたしゃ、どちらも納得できないね。
なにせ、帝国ホテル、今年で開業120周年なのだ。
帝国ホテルメンダイの料理は、
古式ゆかしい、伝統フランス料理でなくてはいけない。
古臭いのではなく、古典的なのだ。
「味が重い」と評されたりしているが、
重いのではなく、濃縮感があるのだ。
フランス料理はこうでなくっちゃ。
巷で人気の町場のフレンチみたいに、
なにを食べているのかわからないほど小さく切った肉やら魚を、
ちょびちょび並べ、
しまりのない薄ら甘いソースが、
彩りだけは鮮やかにかかっている、
前菜なのかデザートなのかわからないような、
あいまいでちまちました料理よりも、はるかにいい。
そんなちまちま料理を出すフレンチと名乗る店には、
星が三個ついていたりするから、わからんものだ。



本当は、一皿に一皿に力がこもっているアラカルトでいきたかったけど、
今日は、「魚のコース料理」。
最初は鰯。
シャンパーニュの酸味とよく合う。




クリーミーで濃厚なスープは、ヴォワザンシェフの得意な味。
(と思う)
ソムリエの桜木さん。
帝国のソムリエチームは、規律正しく、ホテルマンらしい清潔さがあるし、
ソムリエコンクールでも、みんな、高成績を残していて、優秀。
こういうところも、お客様に、知ってほしいところ・・・・。



あーわーびー。
あわびは、黒あわびの刺身が一番好きだけど、
ここちいい弾力と噛むとむわ~っと出てくる旨味が、
やっぱり最高。
淡白なようで、実は濃厚な香りと旨味があるあわびには、
白ワインではなく、赤ワインが正解。


メインは、オマール。
ぶりぶり感と濃縮したソースの絡み合いが、ス・テ・キ。
こちらも引き続き、熟成した赤ワインで。


今日のチーズは、ちょっと控えめに、
コンテとエポワス(だったかな)。
どちらもちょうどいい熟成状態。


ワインは、ブルゴーニュ好きの私がもっとも飲まない、
ヴォルネイ。畑はカイユレ。
1996年で、適度な熟成感でおいしい。
柔らかいながら、ヴォルネイらしいスパイシーさと芯みたいなものがあり、
いいバランス。


デザートに、珍しいブルゴーニュの貴腐ワイン。
濃すぎず、優しい味わい。
これだけでも、デザートとして楽しめるし、
フランス人なら、食前酒って感じの軽さ。


これまた濃厚なチョコレートのデザート。


で、最も好きな食後酒タイム。
これを楽しみたいから、食事をするようなものといっても過言ではない。
幸せの時間。
周りのお客様は、やはり、誕生日などのお祝いでいらっしゃる方が多いよう。
この日、実は、私も「アフター・バースデー」のプチお祝いだった。
ま、お店の人には言わなかったけど。
恥ずかしいからね。



ハレの日に楽しめる伝統と格式のホテルのメインフレンチダイニング。
流行を追いすぎない味わいを、このまま継続してほしいなぁ。



♪♪♪

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